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●ベルニーニ《サン・タンドレア・アル・クイリナーレ教会》
ボロミーニの教会から、わずか100mくらいの距離にある、
ライヴァル・ベルニーニの教会。
いやいや、圧倒的にボロミーニだな。
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外部は交通量のおおい交差点に面しているので廃棄ガスで煤だらけなんだが、
何年か前の改修を経た内部は、ほんとうに真っ白にかがやいている。
この中庭は静かで瞑想的である。古典主義的といえるくらいスタティック。
(だが、八角形の回廊の斜辺にはカーヴが使われている。)



それにしても、ボッロミーニの名はバロック様式の代名詞のように扱われるが、
ぼくのなかでは、バロックといえば「ヴェルサイユ」というイメージがある。
ボッロミーニのこの建築は、ファサードはロマン主義をも予感させるし、
内部のこの中庭や天井などはほとんどミニマリズムである。

サン・カルロ・アッレ・クアトロ・フォンターネにせよ、サン・ピエトロにせよ、
パンテオンが特権的なリファレンスになっているのがよくわかる。



ところで、ぼくはキリスト教徒でも仏教徒でもないわけだが、
キリスト教の教会が好きだ。
(恥ずかしい告白をすれば、「ミッションスクール」みたいなものに憧れてて、
受験のときは、受けたりしたものだ。落ちたけど。)
結局、仏教のお寺になじめないのは、
「お化け屋敷」的というか、「怖い」からだろう。
閻魔様とか地獄とか。
こんなのはおかしな見方で簡単すぎるだろうが、
日本の仏教寺院というのは、
「地獄はこんなに怖くて恐ろしいところだぞ。
だからここに落ちないような生き方をしなさい。」という教えだとしたら、
キリスト教の寺院は、
「天国はこんなにすてきな所だから、
死んだらここに来なさい」ってことだと思う。
だけど、このちがいはぼくには大きいのだった。
非常に困難な条件に教会は建っている。
この狭い四つ辻の小さな敷地に、救いをもとめる子羊たちのためにボッロミーニがささげた努力をおもうと、
ほんとうに頭が下がる。これこそが偉大な建築家の仕事であると思わせる。



「曲げながら垂直に立てる」という、自分でもよくわからないメッセージをこのファサードからうけとった。
●フランチェスコ・ボッロミーニ《サン・カルロ・アッレ・クワトロ・フォンターネ》

ローマには4日ばかりいただけだが、この小さな教会には3回は行った。
前を通った回数も含めたらもっとだ。
ホテルを出て、前の道を左に曲がって、坂を登ったら5分ほどでつくからだった。
ほんとうにみじかい滞在のなか、ホテルから最も近い建築が、ボロミーニのこの名作であったことは、
建築を志すものにとって大きなめぐみだった。
すぐご近所にこんなものがあるなんて、こんなに心強いことはないではないか。
ホテルで2時間ほど眠ったあと、まっすぐここにむかったのだった。



これは若いボロミーニのほとんどデビュー作だ。
バロックの記念碑となる、まったく独創的な形態が、
初めて建築する喜びや溢れる若さをつたえている。


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